セサミ@NHK渋谷   4月12日 13時ぐらい〜 参加者: 服部(NHK)、宇治橋(NHK)、中原美和(NHK)、田口(NIME)、桑山(NHK)、竹内(NHK) 稲垣(東北学院大)、亀井(同志社女子)、上田(甲南女子大)、 小平(NHK放送技研)、三輪(富士通)、寺嶋(同志社女子) 今日のお題: ・前半はセサミ第1回の残り ・後半はNHKのデジタル教材について 【前半】 ◆セサミ研究について by 小平先生 ・6,8 章は Aletha Huston(児童発達心理学系の研究者、別にセサミ専門でやっているわけではない) ・8章の高校時の調査は、後追いで行った (あらかじめ準備していなかったので大変だったようだ)→ 世界的に見ても非常に珍しい ・NHKでもこういう後追い調査見たいのはやっている(公表は何年後かわからないが)   ・CTW → アメリカ文化を押しつけない ただし、あらかじめ研究をして、目的をしぼって実施するというやり方は義務と考えた上で海外展開をしてきた。  (キャラクター使用は教育目的ということでかなり条件が緩和) ・日本にもかなり売り込みにきていた。英語教育の番組として ・日本では、セサミを幼児番組として位置づけると、他の番組をあきらめなければいけなかったので開始当時は幼児番組ではなかった ・NHKはフォーティブエバリュエーションに影響 →  おかあさんといっしょなど ◆「フォーマティブエバリュエーション」:Formative Researchの風景「おかあさんといっしょ」テレマップで。(いつのだろう?) ・テレビが2台 (セサミ方式、片方は音無し・・・おもちゃ代わり、もう一方は開発番組) ・子供の注視率をグラフ化 10分(→これぐらいが限度)(ex.何人が注視しているかでチェック)  1回目に上田先生が書いてくれたようなグラフ ・基本的には制作者応援なんだよね 迷ったらフォーマティブリサーチ! 子供に聞こう!  → how to 本はないの? (フォーマティブリサーチの集大成みたいなもの)    know how をまとめたような本は見たことがない ◆Introduction by 稲垣 ・セサミ、セサミ研究の概要   → 詳しくはレジュメ   ◆第7章 加藤さんがやったところ、代理発表 by 寺嶋 NHESによる調査 1993年 10888名の子供が対象 ・77%がセサミを週1で見ている ・教育水準の高い親の子供の方がよく見ているなど *認知的側面の方が数値は出やすい→ 出しているよね。  社会的、情緒的な側面からのアプローチってのも必要(やっていたのかなあ?やっていたんだろうけど、どこか書いてあるの?) ◆第12章 by 宇治橋さん ・CTWのインタラクティブメディアのアプローチ   90年代からはじめた。CD-ROM,プレステなどからネットへ。番組のねらいと双方向メディアのねらいはほぼ一致だけれど伝え方が違うのでやり方もかわってくる。   番組はリニア。双方向はインタラクティブ   テレビは受身で見ているだけだから,後で躓いても,後でまた別のシーンがやってくれば,また食いついてみることができる。   インタラクティブメディアは,操作の難しさでつまずいてしまうこともあって,それでやめてしまう。   (ちなみに子供にはトラックボールが一番使いやすいらしい(!)→ 製品化したらしい ふーん。)    → と、すると番組としては、どこかに子供が引っかかればいい      ちなみにセサミは、番組とウェブはまったく別物だと考えていい。組み合わせて使うって発想はないんじゃないの。    ウェブの対象は?たぶん、Junior Highぐらいまでひっぱっている。目的ももちろん違うんだろうね       (注:以下、詳しい内容) 稲垣:学びの過程と,コンテンツの作りこみ,構成の仕方が違うんじゃないか? 亀井:番組とWebの組み合わせについては?⇒あまりミックスさせて効果を期待するようなことは考えていない 宇治橋:WebはWeb,番組は番組で制作者も別チームで,別々の評価をしていた。 小平:WebはWebでまったく違うカリキュラムを持っているのではないか?毎日60分の番組と連動させるようなやり方はしていない。    なんとかライオン?25分みたあとに,Webを組み合わせるところもでてきている。 小平:Webは幼児向けなのかな?⇒宇治橋:もうちょっと上をねらっているように見える。中学生ぐらいまでターゲットにしているのではないか。        ネット上のゲームなんかとかね。 田口:大きな理念とか方向性は同じだろうけど,細かい目標は違うんでしょうね。    セグメント単位で開発して,それを60分のエピソードに構成していった。1秒にかけるコストの問題。評価もセグメント単位でやっていた。    スパンが違う。事前準備に時間をものすごくかける。 WebTV:98年ぐらいから。(セサミのプロトwebを作ったらしい)もともと1本60分だけど,途中からWebに抜けたりいろいろできて,        2時間でも3時間でも楽しめてしまう。今はもうなくなったみたいだけど。 セグメント:理科の3年生の番組はセグメントで作ろうと思ってた?            Rジョーンズ効果??(相手に答えさせる間を取る → 双方向にさせるような仕組み(視聴者はアクティブ)) ダニエルアンダーソン:属性、アテンション研究                分かるから見るのか?見るから分かるのか?(分かるから見るだったような) ■Blue's Clueがストーリー性の意味みたいなことを調査してるらしい 1週間まったく同じ番組を流すかどうかを検討したらしい。   あとで宇治橋さんにセサミのページを見せてもらおう。 セサミのWeb部門の人に話しを聞いたことがあるらしい。もうテレビではない。Webの方が子どもにダイレクトに届く。Webをベースに全体像を設計していく。     セサミとしては,自分のところ教育番組の局がほしかった。でもBlue's Clueとセサミで局を1つもてるようにはなってるみたい。   【後半】 ◆服部さん 調べてまとめて伝えようの時の話 10校プロをやっていた。 静岡の藤原先生の実践報告書 最初の頃は教師がチェックしてやったりとか,指令のとこで止めて追体験で視聴させていたんですが,子どもは先に番組を見せてしまっていても,         けっこう楽しんで活動していた。 2000年に1回つくって,反応を見て,2002年に作り直した。 ◆竹内さん 理科の3年生「ふしぎいっぱい」 双方向を番組,Webの中でしかけていく。 番組については,教室にいってその様子を観察した。 間のとりかた,子どもの反応などについてインタビュー もう1つはWebのアクセスログ。番組がうまくいってないと,アクセスは一気に減るらしい。 特定の学校の活動を延々と見せた場合,それはモデルにはならない。 映像がつまんない場合。実写が面白くなかったとき「日向と日陰」とか豆電球とか。 ◆田口さん 映像視聴能力研究。「映像を理解するってどういうことなの?」 映像を言語におきかえてやってきた。それを評価するときに言語を用いてきてしまった。⇒大脳生理学へのアプローチ? 番組の効果研究はいろいろあるけど,「番組を見たからこうなった」の時に,番組のとらえ方がとてもあいまい。     CMとかドラマとかみたいなジャンルの違い程度とか。⇒田口的には,番組の構成要素がどうなっているのかで,番組が分類できないのかを考えた。     システム工学の方から,ネットワーク構造やツリー構造になっているかどうかで番組を分類していった。その結果は,ごくごく限られたものだった。     番組の効果を大々的に検証したのはやっぱり金沢調査。でもその結果はいい教室はいい効果を発揮していた。 「なぞり感性」ほんとの感性にはまだ遠いけど。 なぜか?を問いだすとわからなくなる。タイヘンだ。でも,こういう時に上手くいくというのをかき集めていくこともだいじなんじゃないかな。 セサミの番組をエントロピーで分析してる人もいるらしー。 ◆亀井さん 学習スタイルの話。 「クリップはわかりやすい」という子どもと「インターネットで調べる方が調べやすい」という子ども。 ◆桑山さん コミュニケーション能力を育てたいというねらい じゃぁデジタル教材をそのねらいにあわせて評価しないといけないんでは? ホームページ,クリップはあまり効果を持たなかった? 番組をきちんとつくって,先生のねらいとあわせたものをつくっていけば,効果もあがるんじゃないかなぁ? テレビというのは動機付けとしてはまだ役にたつ。 Webは家庭での利用を想定すれば,活路が開けるのかもしれない。 情感にうったえる番組。ディレクターが占い師になる先生をかかえているべき。 小平: 先生がどう思うか?先生がどう使うか?子どもはどうとらえるか? 1,2回見せただけでは分かってくれない初心者の先生 コンテンツがイイ!と説得するための材料がない。 小平: 90年代になってから,一般的に幼児番組・子ども向け番組に関心を持つような世界的な関心が高まってきた。昔からなのは,日本とイギリスぐらいのもので。     ここ10年ぐらいで急に番組もチャンネルも増加傾向にある。デジタルコンテンツの相互利用の話など。 上田: セサミをはじめてみたのが72年大学の4年生でした。ミシガンに留学してからニューヨークでCTWへ。そこからハーバードへ。「TV practicam」?     講義そのものに財団からお金が出ている。全米のプロがあつまってきて講演をする。昼からはワークショップ。