つくつた教材を交流学習で活用した実践です。

 実践されたのは岩ケ崎小学校の遠藤麻由美先生。岩ケ崎小は、来年4月から近隣の3つの学校と統合する予定です。そこで、子どもたちの不安を和らげるために、対面の交流会を何度か実施しています。それに加えて、ネットを使った交流学習にも取り組んでいます。今回は「つくつた」の教材を活用して、学校の魅力を伝える新聞づくりをブラッシュアップする国語の授業です。



 本単元では取材したことを整理して、分かりやすい記事を書くこと、読み手の興味をひくような工夫ができることが目標です。12時間の単元では、実際の新聞からレイアウトや写真の使い方、記事の書き方などを学び、「統合予定の2校に伝える」という明確な相手意識のもとに、新聞づくりの企画をたてて、取材活動をしました。記事の下書きまでして、推敲する場面で「つくつた」教材を活用しました。

 使い方はとてもシンプル。新聞の「見出し」の教材だけをグループでそれぞれ閲覧し、どのような見出しが優れているのか、改善する必要があるのかを読み取らせます。「相手の興味をひく見出し」とは、どんな見出しなのかイメージをふくらませた後、相互評価に入ります。


 グループごとに作成した新聞を机上に残し、他のグループがSABCの基準を使って採点します。さらに付せんを使って良かったところ、改善のアドバイスをしていきます。子どもたちはiPadに入ったつくつた教材の評価基準やサンプルを見返しながら、相互評価をしていきます。相互評価の「質」を高める道具として、本教材を活用されました。


  
 
 相互評価が終わったら、付せんのついた新聞を電子黒板に大きく写しながら、なぜそのように評価したのかを発表します。「『クラブ紹介』だと、クラブは他の学校にもあるから、岩小らしさをもっと出したら興味をひける見出しになると思う」など、相手を意識した改善点を指摘した子どももいました! 




 ブラッシュアップした作品はデジカメで撮影して、3校のネット上での交流サイト「コラボノート」へ。新聞づくりはアナログで、交流や評価を助けるICT,2つの組み合わせで子どもたちが伝えたいことを相手を意識して試行錯誤する実践が実現しました。