「つくつた」教材がはじめて使われた授業を見てきました!

 使用されたのは栗原市立岩ヶ崎小学校の4年生の子どもたち(授業者は遠藤麻由美先生)。学校の統合を控え、これからいっしょに学ぶ子どもたちに、岩ヶ崎小の魅力を伝える学習を総合的な学習の時間に取り組んでいます。新聞、ビデオ、プレゼン、リーフレットとつくつたの教材すべてを活用して、グループごとに制作活動に取り組んでいました。

 




 

授業のようす

 授業の導入では何を「つくり」、誰に「つたえる」のか確認したあと、ルーブリックのSABC4段階の意味を押さえ、つくつた名人の5か条を使って今日は自分たちの作品について、つくつた教材と照らし合わせながら振り返り、改善点を見つけ出すことを目標としました。




 子どもたちはipadを見ながら、「こうすると具体的なんだ!」「たしかにこっちの方がわかりやすいね!」といった発見をしては、パソコンに戻り制作活動を進めています。遠藤先生はグループの間をまわりながら、適宜アドバイスを加えていきます。ワークシートには、SABCの自己評価とともに、どのように改善したらよいか書く欄を用意しました。

 

 授業の最後には、今日の気づきを共有します。「見出しを目立たせることが大事だと思った」「言葉のちがっているところを直したい」など、さまざまな発見があったようです。子どもたちの制作活動はまだまだ続きます。今後は、必要に応じてipadでつくつた教材を見ながら、Sレベルの作品を全員で目指していくとのことです。
 

授業者からのコメント

 今まで、言葉でSやAになるための指導をしてきたことを、映像で子どもたちが自分で学べるのはとても指導がしやすくなると思いました。さらに、サンプルに加えて説明する動画があることで、子どもたちもどこが違うのか納得していたようです。SABCの4段階があるところもいいですね。Aまでは子どもたちもわかるんですが、Sのところに子どもたちの驚きがあるのではないかと感じています(遠藤麻由美・栗原市立岩ヶ崎小学校)。
 

研究者からのコメント

 つくつた教材は、子どもたちの「次の一手」を考えるヒントとして役立っているようでした。CからSまで順に見ていった子どもたちは1つ1つのちがいに驚きつつも納得していましたし、自分の作品の評価の検討をつけてから、そのレベルの教材を見ていく子どもたちもいました。教材を見るだけでなく、自己評価、作品の改善点を考えるといった遠藤先生の授業デザインが、子どもたちがつくつた教材で気づいたことを自分たちの制作活動に結びつけていたと思います(稲垣忠・東北学院大学教養学部)。